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02.04.01 第20号

「OKノンリンクル並びに
〈OKグリーン100シリーズ〉の新製品
「ニューエイジグリーン100」
「Zコートグリーン100」のご紹介
オフ輪印刷において、解決できない問題として誰もが諦めていたことに“ヒジワ”があります。“ヒジワの出ない紙があればいいのに…”、不可能とされながらも、そう思われていた方が大半なのではないでしょうか。そこで当社の技術の粋を結集して、この“ヒジワ”を極限まで抑えた画期的な新製品「OKノンリンクル」をご紹介しましょう。 “熱乾燥されても縮まない紙”という、これまでの常識にとらわれない新しい発想から生まれた究極のオフ輪印刷用高級塗工紙です。
 また今回は再生紙の定番となりつつある古紙100%配合再生紙〈OKグリーン100シリーズ〉の新製品2点も併せてご紹介します。“ニューエイジ”の特性をそのまま生かした古紙100%配合の「ニューエイジグリーン100」、そしてダルコートとして人気の高い“Zコート”の特性をそのまま生かした古紙100%配合の「Zコートグリーン100」。ともに、『王子製紙環境憲章』に基づく“紙のリサイクル”から生まれています。

「OKノンリンクル」誕生までの概要
(1)その開発経緯について
紙がパルプを原料として生産される以上、オフ輪印刷機でインキが盛られ乾燥される際、水分の蒸発とともに紙は収縮を起こして、いわゆる“ヒジワ”が発生 し、印刷仕上がりを大きく阻害します。この“ヒジワ”解消のために、これまでにも製造条件を種々に変更してパルプ繊維の配向性“繊維の縦方向への並び”を改善したり、紙中水分を低くしたりするなどの対策を講じてきました。しかし、その効果には限界があり根本的な解決に至っておらず、紙がパルプを原料としている限り、“ヒジワ”は出るのは当然で、永遠に解決できない問題だと考えられてきたのです。
 そこで当社は持ち前のチャレンジ精神を発揮しました。“熱乾燥されても縮まない紙をつくろう!”。「OKノンリンクル」は、そんな常識破りの発想から生まれました。この夢のようなアイデアから始まり、不可能を可能にするために、持てる技術ノウハウをすべて結集して“ヒジワ”の出ない紙づくりに取り組みました。その永年にわたる努力の成果が、“ヒジワ”をなくして、かつ高級印刷を可能にする「OKノンリンクル」です。それは、まさに21世紀の常識を変えた用紙の誕生と言えましょう。
 
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(2)オフ輪じわについて(ヒジワ発生機構とその抑制技術)
■“オフ輪じわ”とは何か?
オフ輪印刷物に発生するしわの総称、それが“オフ輪じわ”です。一般的に、重い絵柄が両面に印刷された部分で紙の流れ(MD)方向に発生するしわを“ヒジワ”と呼んでいます※図1参照。その他に、乾燥後のクーリングロール上で発生するとされる“クーリングじわ”や、製本後に発生する“のどじわ” “波打ち”などが知られ、その発生度合は絵柄装置や乾燥条件だけでなく、用紙の影響も大きく受け、また用紙が塗工紙か非塗工紙か、塗工紙でもグロスかマットか、さらに用紙の米坪によっても異なります。

  図−1 典型的なオフ輪じわのひとつ“ヒジワ”


“ヒジワ”については、両面をインキ皮膜で覆われた絵柄部(以後、印刷部という)とインキ皮膜のない白紙部では、乾燥過程で用紙水分に差が生じ、その収縮の違いが印刷部と白紙部の用紙寸法差となって“ヒジワ”が発生すると報告されています※(山崎岳志・松本実「第49回紙パルプ研究発表会要旨集110」/1982より。)また“のどじわ” “波打ち”については、乾燥過程で水分が蒸発して用紙が低水分となったまま製本され、その後の時間経過とともに吸湿して用紙が伸びることが原因と考えられています。いずれも、今までは用紙からの対応によってこれを完全になくすことは難しいとされ、もっぱら低温乾燥化や乾燥ゾーンの延長などのインキ、印刷方法や印刷機からの対応がはかられてきました。
表1に、オフ輪じわの現象と原因をまとめています。

表1 オフ輪じわの現象別分類

 
発生場所
現象
原因
ヒジワ
印刷・
乾燥後に
見られる
MD方向の波板状のしわであって、両面に濃い絵柄が配置された部分に発生する。比較的低温の乾燥条件で発生するMD方向のはっきりしたしわを「低温ヒジワ」、高温の乾燥条件で発生する全体的にでこぼこしたものを「高温ヒジワ」と分けていうこともある。
乾燥過程での印刷部と白紙部の収縮差による用紙寸法差で発生したしわがインキで固定される。
クーリング
じわ
ヒジワと同様両面に濃い絵柄が 配置された部分に発生するMD方向のしわで凹凸が深く、かつその幅が狭い。低温乾燥で発生し易いので「未乾じわ」ともいう。ヒジワより数が少ないが、しわがきついために、印刷物としては重大欠陥となる。
ヒジワの変形と
考えられる。
のどじわ

製本後に
見られる

逆目(横目)無線綴じの本で、白紙の多い絵柄配置の場合に時間経過に従い発生する。印刷条件では高温乾燥したもので発生し易い。
製本後の吸湿。
波打ち
順目(縦目)綴じの本で発生し、高温乾燥したもので発生し易い。
製本後の吸湿。
 
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■ヒジワ発生のメカニズムとは?
オフ輪じわの中でも、“ヒジワ”はほとんどのオフ輪印刷物に見られる現象で、高級印刷物をオフ輪印刷機で仕上げる場合の最大の障害となっています。ここではその発生機構について、用紙の観点から調査しました。

[1]- 加熱時の用紙収縮挙動
白紙部と印刷部をそれぞれ個別に熱機械分析装置(TMA)によって測定した“加熱時の紙表面極近傍温度と紙の幅(CD)方向収縮率の関係”を示したのが図2です。A2塗工紙(米坪84.9g/m2)の場合、白紙部は加熱開始より大きく収縮し始めるのに対して、両面をインキ皮膜で覆われた印刷部はかなり遅れて収縮し始めています。1982年の報告のように、乾燥過程において白紙部と印刷部で用紙の寸法に差が出ることが確認できました。
 実際に、白紙部も印刷部も1枚のシート上にあります。ですから、図2のように、それぞれが勝手に収縮することはありません。すなわち乾燥過程での、ある時点を想定しますと、白紙部は加熱によって収縮を始めるのに、印刷部がほとんど収縮しないので収縮できないという状態が考えられます。そのような状態で印刷部は白紙部から大きな収縮力を受けることになります。

 
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[2]- ヒジワ発生のモデル
“ヒジワ”発生のメカニズムを、図3の模式図で示します。印刷後の乾燥過程において、まず白紙部は乾燥初期から水分の低下により収縮を始めます。一方、印刷部はインキ皮膜によって水分の蒸発は妨げられるので、すぐに収縮が起こりません※図3−a参照。その結果、印刷部から離れた白紙部は水分の低下に伴い収縮することができますが、印刷部に近い白紙部は印刷部の影響を受けて収縮できない状態となります。このため、収縮できない白紙部が収縮力を発現し、これが印刷部を圧縮する力として作用します(※図3−b参照)。*圧縮力が大きくなって印刷部が耐えきれなくなると、ついに印刷部が座屈して、波板のようなしわが生じます(※図3−c参照)。このしわがインキ皮膜で固定される現象を、ヒジワと呼んでいます。

*印刷部に作用する圧縮力は、白紙部からの収縮力だけでなく、これに印刷時のテンションによる紙の幅方向圧縮力(ポワソン応力)が加わったものとなります。

 
■ヒジワ抑制の技術とは?
“ヒジワ”は、乾燥過程で生じる白紙部と印刷部のCD方向の収縮差に起因する印刷部の座屈現象です。そこで、その抑制には次の2つの方法が考えられます。
(1) 乾燥過程で生じる白紙部と印刷部の収縮差をなくす。
(2) 圧縮力が生じても印刷部が座屈しない強固な“腰の強い”用紙とする。
高米坪の用紙ほど“ヒジワ”が発生しにくくなるのは、(2)の理由によります。
 
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「OKノンリンクル」の品質特性
 “ヒジワ”を抑制するために、「OKノンリンクル」では乾燥過程で生じる白紙部と印刷部の収縮差、また、その際の印刷部に作用する圧縮力をできるだけ小さくする当社独自の画期的な技術(特許出願中)を取り入れています。
 加熱時の白紙部と印刷部の収縮差は図4に示す通り、A2塗工紙との比較において、「OKノンリンクル」はその収縮差を大幅に小さくすることができ、オフ輪印刷での“ヒジワ”の発生を極限まで抑えることに成功しました。また表1に示した“クーリングじわ”についても、“ヒジワ”と同じ原因で発生すると考えられ、これを抑制することが可能となりました。さらに“のどじわ”“波打ち”などへの対応として、低温で乾燥した場合においても“クーリングじわ”の発生がないので、オフ輪印刷でありながら、限りなく枚葉印刷に近い仕上がりを得ることができます。また、オフ輪印刷用紙として“ヒジワ”と並んで大きな問題点である“耐ブリスター性”についても極限まで抑えて、重要特性である“耐折り割れ性” “耐折り千切れ性”なども付与しています。
図−5
オフ輪印刷した
OKノンリンクル
 
サンプル
 
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「ニューエイジグリーン100」「Zコートグリーン100」の概要
『王子製紙環境憲章』に基づいて、植林事業による“森のリサイクル”、古紙の有効利用による“紙のリサイクル”を積極的に推進しています。とりわけ“紙のリサイクル”による具体的な製品群として、広く皆さまにご使用いただいている古紙100%配合再生紙〈OKグリーン100シリーズ〉に今回、新たに仲間入りしたのがこの2銘柄です。

ニューエイジグリーン100
根強い人気を誇るマットコート紙の代名詞“ニューエイジ”における、待望の古紙100%配合の新製品として誕生しました。従来の“ニューエイジ”の持つナチュラルホワイトの色相と落ち着いた印刷再現性が魅力です。
 
Zコートグリーン100
充分な束とコシ、優れた可読性と書き込み性、鮮やかなインキグロスで人気のダルコート紙“Zコート”の品質をそのままに生かした古紙100%配合の再生紙として誕生しました。フレッシュパルプ品並みのブルーイッシュホワイト の色相を持つ、A2再生嵩高コート紙です。
 
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【トピックス】
王子製紙洋紙総合見本帳「OJI PAPER SAMPLES」が堂々完成!
9品種79銘柄の印刷用紙を収録した王子製紙洋紙総合見本帳「OJI PAPER SAMPLES」が2002年2月、ついに完成しました。
 今回の見本帳では、当社の環境対応型製品として“紙のリサイクル”から生まれた再生紙、“森のリサイクル”から生まれた自社植林木100%使用紙、1000年もの長期保存を可能にした用紙などのご紹介もしています。
 また、79銘柄の印刷用紙には各々2枚の印刷見本を収録しました。まず1枚目の印刷見本には、79銘柄すべてに共通のデザインを使用しています。そして2枚目の印刷見本のデザインは、用紙の特長によって3つのグループに分かれており、各グループの印刷用紙の用途を考慮したデザインを見本として使用しています。共通デザイン、グループデザインをそれぞれに比較することで各印刷用紙の特長をご確認ください。

OJI PAPER SAMPLES
※ この見本帳に関するお問い合わせは、下記連絡先までお願いします。

※ 連絡先:
王子製紙株式会社 洋紙事業本部 洋紙企画管理部
TEL 03-3563-7152  FAX 03-3563-1162

 
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目次

  1. 「OKノンリンクル」誕生までの概要


  2. 「OKノンリンクル」の品質特性


  3. 「ニューエイジグリーン100」「Zコートグリーン100」の概要


  4. 【トピックス】
    王子製紙洋紙総合見本帳「OJI PAPER SAMPLES」が堂々完成!


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