| 不透明度に影響を与える要因は… |
次に、不透明度に影響を与える要因についてお話しましょう。まず考えられるのが坪量です。坪量が大きくなると、光が拡散する頻度、吸収される量がいずれも増加するため、不透明度は大きくなります。下図に示すように、上質紙の不透明度は坪量100g/m2以上になると大きな変化がなくなりますが、80g/m2以下では坪量の低下とともに急激に低下します。このように、不透明度が問題となるのは80g/m2以下の坪量であることが分かります。
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〈坪量と不透明度〉 |
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続いて、不透明度と白色度との関係についてご説明します。不透明度は、紙の原料であるパルプの叩解の仕方および程度によってかなり変化します。パルプ原料の叩解を進めるとパルプ繊維のフィブリル化(※)が促進されて、繊維間の結合が増大し緻密で堅い紙ができます。このような紙は紙層内の空隙の容積が小さく、光の散乱の可能性が小さくなり、不透明度が下がります。また、吸収についても同様なことが言えます。周知のように、中質紙、中質コート紙などの不透明度は、同じ坪量の上質系に比べてかなり高く、これは白色度が低いために吸収係数が高くなることに関係しています。
(※)フィブリル化:繊維を枝状に分岐すると、これにより比表面積を増す現象のことをいう。
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〈不透明度と白色度との関係〉 |
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このように、不透明度を上げる方法として下記のようにまとめることができます。
■吸収係数を上げる……白色度を下げる
■散乱係数を上げる……緻密度を下げる/填料分を増やす
以上はすべて白紙の不透明度についてですが、実質上、大切なことは印刷物の不透明度で、これを印刷不透明度(プリントスルー)と呼んでいます。これは白紙の反射率と印刷物の裏面の反射率から求めることができます。
印刷不透明度に影響を与える要因として次の2つがあげられます。
■紙の不透明度
■インキの浸透度
インキの浸透度が小さな紙では、紙の不透明度と印刷不透明度とでは大差はありませんが、浸透の大きい紙ではそれだけ印刷不透明度が低下します。 |
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〈A〉は、下の紙の絵柄が1枚の白紙を透き通して見る場合で、印刷濃度を一定とすれば、紙の不透明度によって見え方の数値が決まります。
〈B〉は、その紙の裏面の絵柄が透き通って見える場合で、これが印刷不透明度です。これは白色の不透明度とインキの浸透性によって決まります。従って、いずれも印刷物を見にくく、あるいは読みにくくさせるものです。
〈C〉は、インキの浸透がさらにひどくなると裏面に抜け出ることがあります。これを裏抜けと言います。 |
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原因 |
現象を表す用語 |
〈A〉 |
不透明度 |
透き通し ショースルー |
〈B〉 |
印刷不透明度 |
プリントスルー |
〈C〉 |
インキの浸透 |
裏抜け ストライクスルー |
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